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「気持ちが揺さぶられた」“テント端材”を使って衣装制作 多久市の企業と福岡市の学生の試み【佐賀県】
2025/03/13 (木) 18:20

さがリサーチα。今回はテントのシートを商品化する上で不要となった部分「端材」の意外な活用方法です。使われなくなった物に手を加え新しい価値を生み出そうという、多久市の企業と福岡市の専門学校に通う学生の試みを取材しました。
【山口産業広報課 橋本夢有満さん】
「どうしてもリサイクルがしづらいという特性が弊社のテント素材にはあって、今のところ廃棄するしかなくてそれが年間で何トン単位で出てしまっている」
テント倉庫の製造などを手掛ける多久市多久町の山口産業。
いまから半世紀ほど前の1972年にテントシートの縫製工場として創業しました。
シートを切り取ることで生まれる余分な部分「端材」は、年間で30トンほど発生。
一部はセメントの原材料などに再利用されますが、多くは埋め立て処分となります。
【橋本さん】
「建築物によってシートを断裁していく作業をしていて、もちろん無駄なく使おうとしてるんですけど、いわゆるハシザイ(端材)が出てしまう」
広報としてさまざまな業種と交流する機会がある橋本夢有満さん。
端材を再活用する方法を模索する中で、白羽の矢を立てたのが、福岡市の専門学校に通う宮脇崇さんです。
【宮脇さん】
「色とりどりのカラフルな色を使いたいので、何でもほしいです」
専門学校で2年間、ファッションデザインや店舗マーケティングを学んだ宮脇さん。
年に1度学内で開かれるファッションコンテストに向けて、同学年の5人と衣装を作っています。チームの「企画責任者」として、橋本さんを通じて素材を提供してもらっています。
【宮脇さん】
「学校に山口産業さんから『端材があるから使われますか』みたいな感じで話をいただいていて、実際に見たらイメージしていたデザインとすごくマッチしてる色味だった」
宮脇さんはこの春で卒業して東京都に本社を置くアパレルメーカーに就職。今回のコンテストで披露する衣装が卒業制作作品になります。
福岡市中央区にある大村美容ファッション専門学校。
約480人の学生たちがファッション業界を目指し、学んでいます。
「20くらい?25くらい?」「いや足りんよ、多分。35!35作ろう」
【大村美容ファッション専門学校2年 東幹太さん】
「宮脇さんは頼りがいあります。良い軸になっていると思います、チームの。『これ良いんじゃない』とか『どういうのが良いと思う』とか、自分も案を出して、一緒に考える」
宮脇さんが作品のコンセプトを決めて、それを反映したデザインを考案しています。
【宮脇さん】
「テーマが『感情の爆発』みたいな感じの一着になっていて、このスカート部分にいただいた端材を使おうとしてます」
作品で表現するのは「喜怒哀楽」
【宮脇さん】
「喜びって何かを積み重ねて頑張って頑張った結果の、『ドカーン』の喜びがあるなって自分は思っていて。そのいろんな苦労とかを積み重ねていく様子というものを作りたい」
春の訪れを感じる陽気に包まれた2月下旬。
【リポート・波佐間崇晃】
「コンテスト開始までまもなくとなりました。こちらの楽屋では学生たちが最後の準備を進めています」
【宮脇さん】
「楽しみもあり、焦りもありで、寝られなかったんですけど、昨日は。いい感じに形づいてくれた」
駆け付けた橋本さんも期待に胸を膨らませます。
【橋本さん】
「この中でうちのテントの端材を使った作品が出てくるのは本当に楽しみでしょうがない。素晴らしい作品が出てくることを楽しみにしてます」
宮脇さんたちのチームがエントリーしているのは、「colors(カラーズ)」部門。今回は8チームが出場しました。「色」をテーマとしたファッションで、見栄え、アイディア、演出を競い、グランプリと準グランプリを選出します。
宮脇さんたちのチームの出番です。
「喜」「怒」「哀」「楽」。
4つの作品に身を包んだモデルたちがステージを練り歩きます。
楽しさを表現したこちらの作品。ジャケットは透明なテント端材でできています。
こちらのスカートの部分には色とりどりのテント端材が合わせて50枚使われています。4分間のランウェイが終わりました。
【メンバーたち】
「やばいね」「良かった」
ステージを終えて、安堵の表情を見せる5人。結果は…。
「準グランプリは…宮脇崇さん、山下こうへいさん…。おめでとうございます」
惜しくもグランプリは逃したものの、コンセプトや独創性が評価され、堂々の準グランプリに輝きました。
【宮脇さん】
「こうやっていろんな人に見てもらえる機会がすごい嬉しかったです。いろんな方に支えてもらって山口産業さんの方もそうですけど、学校の方だったり本当にありがたいです。試行錯誤してどうにか頑張って頑張って作れたから100点だと思います」
生まれ変わったテント端材を目の当たりにした橋本さん。感慨もひとしおです。
【橋本さん】
「うちのテント、幕が全く別の形に変わったことと、いろんな可能性を見せていただいたことを本当に気持ちが揺さぶられた。今後もいろんな業界の方とか異業種の人たちと新しい形を作っていけたらなと思います」
【山口産業広報課 橋本夢有満さん】
「どうしてもリサイクルがしづらいという特性が弊社のテント素材にはあって、今のところ廃棄するしかなくてそれが年間で何トン単位で出てしまっている」
テント倉庫の製造などを手掛ける多久市多久町の山口産業。
いまから半世紀ほど前の1972年にテントシートの縫製工場として創業しました。
シートを切り取ることで生まれる余分な部分「端材」は、年間で30トンほど発生。
一部はセメントの原材料などに再利用されますが、多くは埋め立て処分となります。
【橋本さん】
「建築物によってシートを断裁していく作業をしていて、もちろん無駄なく使おうとしてるんですけど、いわゆるハシザイ(端材)が出てしまう」
広報としてさまざまな業種と交流する機会がある橋本夢有満さん。
端材を再活用する方法を模索する中で、白羽の矢を立てたのが、福岡市の専門学校に通う宮脇崇さんです。
【宮脇さん】
「色とりどりのカラフルな色を使いたいので、何でもほしいです」
専門学校で2年間、ファッションデザインや店舗マーケティングを学んだ宮脇さん。
年に1度学内で開かれるファッションコンテストに向けて、同学年の5人と衣装を作っています。チームの「企画責任者」として、橋本さんを通じて素材を提供してもらっています。
【宮脇さん】
「学校に山口産業さんから『端材があるから使われますか』みたいな感じで話をいただいていて、実際に見たらイメージしていたデザインとすごくマッチしてる色味だった」
宮脇さんはこの春で卒業して東京都に本社を置くアパレルメーカーに就職。今回のコンテストで披露する衣装が卒業制作作品になります。
福岡市中央区にある大村美容ファッション専門学校。
約480人の学生たちがファッション業界を目指し、学んでいます。
「20くらい?25くらい?」「いや足りんよ、多分。35!35作ろう」
【大村美容ファッション専門学校2年 東幹太さん】
「宮脇さんは頼りがいあります。良い軸になっていると思います、チームの。『これ良いんじゃない』とか『どういうのが良いと思う』とか、自分も案を出して、一緒に考える」
宮脇さんが作品のコンセプトを決めて、それを反映したデザインを考案しています。
【宮脇さん】
「テーマが『感情の爆発』みたいな感じの一着になっていて、このスカート部分にいただいた端材を使おうとしてます」
作品で表現するのは「喜怒哀楽」
【宮脇さん】
「喜びって何かを積み重ねて頑張って頑張った結果の、『ドカーン』の喜びがあるなって自分は思っていて。そのいろんな苦労とかを積み重ねていく様子というものを作りたい」
春の訪れを感じる陽気に包まれた2月下旬。
【リポート・波佐間崇晃】
「コンテスト開始までまもなくとなりました。こちらの楽屋では学生たちが最後の準備を進めています」
【宮脇さん】
「楽しみもあり、焦りもありで、寝られなかったんですけど、昨日は。いい感じに形づいてくれた」
駆け付けた橋本さんも期待に胸を膨らませます。
【橋本さん】
「この中でうちのテントの端材を使った作品が出てくるのは本当に楽しみでしょうがない。素晴らしい作品が出てくることを楽しみにしてます」
宮脇さんたちのチームがエントリーしているのは、「colors(カラーズ)」部門。今回は8チームが出場しました。「色」をテーマとしたファッションで、見栄え、アイディア、演出を競い、グランプリと準グランプリを選出します。
宮脇さんたちのチームの出番です。
「喜」「怒」「哀」「楽」。
4つの作品に身を包んだモデルたちがステージを練り歩きます。
楽しさを表現したこちらの作品。ジャケットは透明なテント端材でできています。
こちらのスカートの部分には色とりどりのテント端材が合わせて50枚使われています。4分間のランウェイが終わりました。
【メンバーたち】
「やばいね」「良かった」
ステージを終えて、安堵の表情を見せる5人。結果は…。
「準グランプリは…宮脇崇さん、山下こうへいさん…。おめでとうございます」
惜しくもグランプリは逃したものの、コンセプトや独創性が評価され、堂々の準グランプリに輝きました。
【宮脇さん】
「こうやっていろんな人に見てもらえる機会がすごい嬉しかったです。いろんな方に支えてもらって山口産業さんの方もそうですけど、学校の方だったり本当にありがたいです。試行錯誤してどうにか頑張って頑張って作れたから100点だと思います」
生まれ変わったテント端材を目の当たりにした橋本さん。感慨もひとしおです。
【橋本さん】
「うちのテント、幕が全く別の形に変わったことと、いろんな可能性を見せていただいたことを本当に気持ちが揺さぶられた。今後もいろんな業界の方とか異業種の人たちと新しい形を作っていけたらなと思います」
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