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パワーリフティングで283キロ!日本記録を塗り替えた橋口廣志さん【佐賀県】

2025/09/18 (木) 18:17

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「かちすぽ」今回は280キロあまりの重量を肩に担ぎ、パワーリフティングの日本記録を打ち立てた佐賀市の43歳の男性。年齢を意識せず笑顔で挑戦を続ける姿を取材しました。

気合いを入れて握ったバーベル、左右にかかる重りの合計重量はなんと260キロ。シャフトと呼ばれる金属製の棒がしなるほどの重さですが…

見事成功し笑顔を見せるのは佐賀市の橋口廣志さん43歳。
今年7月、パワーリフティングのスクワットという種目で年齢・体重別の日本記録を打ち立てました。

【橋口廣志さん】
「いつ始めても何歳になっても自分がやれる場所があるっていう、40手前ぐらいから始めて今40で楽しめてるんです」

県内を拠点に活動するパワーリフティングの選手が集まる佐賀市のジム、SPACE。橋口さんは週4日のペースでこの場所に通って練習を重ねてきました。

【橋口廣志さん】
「トレーニングは短くて1時間ちょっとで長ければ2時間半ぐらいって感じ、ぎゅっとやってぱっぱっぱっってやる感じで」

パワーリフティングは“筋トレ”として馴染み深いトレーニングが、そのまま競技に発展したもので、そのわかりやすさが魅力です。

【橋口廣志さん】
「極端に言うと3つのことができれば試合ができるっていう、シンプルに自分と重りとの戦いなんでほんと楽しいですよ」

パワーリフティングはバーベルを肩に担ぎながらしゃがみ込んで立ち上がる「スクワット」、横になった状態で胸の上でバーベルをあげる「ベンチプレス」、床に置いたバーベルを引きあげる「デッドリフト」。

この3種目で扱ったバーベルの合計重量を競います。
競技はあくまで個人戦ですが、選手同士で高め合うこの空間を橋口さんは大切にしています。

【橋口廣志さん】
「実家のような安心感ってやつですね、みんなでワイワイやりながら来週の試合頑張ろうみたいな」
【マレーシア出身(競技歴1年)】
「橋口さんはお兄ちゃんもだし先生でもあります」

キャリアや年齢、国籍までも異なるメンバーが集い、まわりも橋口さんの存在に刺激を受けます。

【30代(競技歴約10年)】
「すごい気配りができている、自分の実力もあると思うんですけど、そのくらい周りも見れるくらいの余裕がある」
【20代(競技歴約2年)】
「橋口さんは人の動きをやっぱよく見てられるんで、その動きを見ていいところを自分の取り入れたり」
【20代(競技歴1年)】
「日本記録をなんか取るべくしてとったなと、練習から見ていて取ってくれるかなって」

【橋口廣志さん】
「僕はスクワットで逃げ切る先行逃げ切り型、スクワットのあとベンチプレスをやってデッドリフトっていう順番になる」

今年7月、全国大会の40代クラス・93キロ級で初めて優勝した橋口さん。
さらに得意のスクワットでは283キロを記録し日本記録を塗り替えました。

【橋口廣志さん】
「なるたけ近い目標できりのいいものを探してます毎回、で今回は日本記録がきりがよかったっていう」

日本記録を狙っていたと語る橋口さん。
競技を始めたのは6年前の37歳の頃で、ダイエットをサボらないよう自宅でのトレーニングをネット上で配信していたことがきっかけでした。

【橋口廣志さん】
「今でいうライブ配信みたいなのを、トレーニングしている姿を流していた。視聴者さんから“パワーリフティングに向いてるんじゃない?”って。県の記録の数字が僕が練習している重量より低かったんでこれ取れるなと思った」

視聴者からのコメントで競技を知ったわずか4カ月後、初めて出場した大会で県記録を樹立し優勝しました。華々しいデビューを飾りましたが、その後は体と相談しながら慎重に歩みを進めてきました。

【橋口廣志さん】
「無理にやって故障した経験が結構あって。大事だなと思うのが高すぎる目標を持たないことかな」

小さな一歩を重ね続け日本記録につなげた橋口さん、この夏から競技の経験を生かした新たな挑戦も。

【橋口廣志さん】
「もともとは仕事は美容師をやってました、今はちょっとこっちの方が面白くてお休み中」

美容師として長年腕をふるってきた橋口さんですが、8月5日、福岡県の大牟田市で自らのジムをオープン。
この日のお客さんは“筋トレ初心者”がほとんどでした。

【女性客】
「そろそろやめようかとかも引き際を教えていただけるので優しくて頼もしい存在」

バーベルを握ったことすらない記者も指導を受けながら挑戦。

【記者】
「僕の体がこれ以上上げちゃダメだって」
【橋口廣志さん】
「あ、そういうのあります、はい。なんで僕らは試合の時とか恐怖心を飛ばすためにアンモニアをかいだり」

自分の限界ギリギリの重量を上げるためには恐怖心のコントロールが欠かせません。
印象的な橋口さんの笑顔もバーベルに向き合うための準備のひとつです。

【橋口廣志さん】
「勝負弱いなっていうのは自分ですごく感じててじゃあその失敗したことを忘れるぐらいに抜くタイミングが必要だなって、なるたけオンオフ極端につけるようにはしてます」

笑顔の裏には勝負、橋口さんの次の目標は―

【橋口廣志さん】
「アジア大会に出てできたらアジア記録とか優勝とか狙っていきたいなって、その後は下の階級のスクワットの日本記録をちょっと狙いたい。2階級取れたらかっけえなって」

自らの記録だけでなく今後はジムを拠点にパワーリフティングの魅力を伝えていきたいと話します。

【橋口廣志さん】
「生涯スポーツって僕は思ってるんで、何歳になってもここに来れば知った顔にも会えるっていう、ジムをいい年した大人がバカみたいに熱中できるところにしたいですね」
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