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県内初「SAGAこどもホスピス」“自分時間”で安らぎを 医療的ケア児らと家族支える【佐賀県】
2025/10/01 (水) 18:17

続いては、県内初の「こどもホスピス」について。重い病気や障害がある子どもを一時的に預かる施設です。普段はケアに追われる家族が休息する時間を作ることで、楽しく豊かに生きる支援に繋がっています。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「病気や障害のあるお子さんやご家族が自分らしく過ごせる機会を提供するというのが、SAGAこどもホスピスだと思っています」
今年5月、佐賀市で設立された「SAGAこどもホスピス」
小児がんなど重篤な病気の子供や医療的なケアが必要な子供などを対象とする県内初のこどもホスピスです。
“ホスピス”と聞くと終末期のイメージがありますが、SAGAこどもホスピスは“看取り”の施設ではありません。
ここでは看護師や保育士が日中や夜間に一時預かりをするほか、家族から困りごとの相談を受けるなどニーズに応じて包括的に支援しています。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「医療機関だけではサポートの限界があるなと思ったので、できたら病院の外側からこういうお子さんやご家族を支えるということをしていきたいなと思ったのが、いまこうやっていろいろな活動をしている原点になっている」
代表を務めるのはNICUや小児科で看護師をしていた荒牧順子さん47歳。
苦労して命をつなぎようやく退院できた子供やその家族が、「医療的ケアができる急な預け先が見つからない」、「悩みを相談できる場所がない」など、退院してからも厳しい状況に置かれている現実を知ったことがきっかけでこの活動を始めたといいます。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「ご家族一生懸命ケア頑張っている。休んでほしいし、自分の時間も作ってほしいし、お仕事したいって思われているけど職場復帰なかなか難しいという現状をどうにかしたいなって思って、じゃあもう自分がやるしかないと」
9月14日の開所日に利用の申し込みがあったのは2組。
【利用者】
「失礼します」
【看護師】
「おはようございます、弘武くんおはよう」
5歳の前川弘武くんは医療的ケアが必要で、一部を除いた食事や水分を胃ろうから注入する必要があります。
【看護師】
「週末、体調どうですか?」
【弘武くんの母】
「ちょっと鼻水が多くてですね。ちょっと吸引多めにしてもらえれば大丈夫かなと思います」
【看護師】
「わかりました」
必ず1人は看護師がスタッフとして入るため、保護者から引き継ぎを受け医療的なケアをすることが可能で、本人の体調や反応をみながら丁寧に対応しています。
【SAGAこどもホスピス看護師 山口香織さん】
「なかなか家の浴槽でゆっくり入ることって難しいので、こういうところでお湯浸かれるぶん浸かって、という感じでお風呂に入る支援している」
この日は入浴の依頼もあり、寝たまま入ることのできる専用の浴槽で声を掛けながら頭や体を洗っていました。
【弘武くんの母】
「病院の預かりは途中遊んでくださいとか、なかなか保育的なところはお願いしづらい。環境の違いが利用しやすかった」
【【弘武くんの父】
「病院でのサポートと比べると、子供の気持ちの面でケアしてもらっているなというのはある」
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「大きくなったね~」
【看護師】
「体重もだいぶ」
【父】
「8キロ~」
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「ママもお久しぶりです」
一方、もう一組の利用者は生まれつき難病を抱えている11カ月の穂乃佳ちゃんとその両親。
これまでイベントには来たことがありましたが、SAGAこどもホスピスを利用するのは初めてです。この日は通院状況や悩みを聞いたあと家族の“サポート”へ。
【理学療法士】
「寝起きとかどうですか?」
【穂乃佳ちゃんの母】
「痛いです」
少しでもリラックスできるようにと、希望すれば理学療法士による全身マッサージや足湯などのリラクゼーションを受けられます。子供をしっかりと預かるだけでなく家族の心と体のケアにも力を入れているのがSAGAこどもホスピスの特徴です。
【穂乃佳ちゃん母】
「この子をいっぱい見てもらえるということと、親もリラックスしてリラクゼーションとか受けれてよかったです」
【穂乃佳ちゃん父】
「こういうところがあれば何かあった時に利用したいなと思った」
少しずつ、でも確実に利用者の支えになっているSAGAこどもホスピス。しかし、課題もあります。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「何か利益を得ているような団体ではないので、資金面でこれからどうしたらいいかなっていうところは最初から悩みの種」
非営利の団体であるため、活動資金をいかに確保し継続的に支援をしていくかは大きな壁。また、設立して間もないため、SAGAこどもホスピスの存在自体が十分に知られていないという現状もあります。
荒牧さんは今後、まずは活動を知ってもらい協力してくれる仲間を増やしていくことで、開所する頻度を増やしたりサポートの幅を広げたりしてより多くの子どもや家族を受け止められる体制を整えていきたいとしています。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「一緒に参加してくださる地域の方や企業さんそういった方たちをいっぱい巻き込みながら、佐賀にはこういうこどもホスピスがあるよね、安心だよね、佐賀っていいよねって思ってもらえるような、そういう活動をしていきたいなと思っています」
佐賀のほかにこどもホスピスがあるのは九州では福岡県のみで、先進的な取り組みと言えます。
また、SAGAこどもホスピスは佐賀バルーナーズと連携して試合観戦に無料招待するイベントなども開催していて、家族で楽しむ時間を提供しているということです。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「病気や障害のあるお子さんやご家族が自分らしく過ごせる機会を提供するというのが、SAGAこどもホスピスだと思っています」
今年5月、佐賀市で設立された「SAGAこどもホスピス」
小児がんなど重篤な病気の子供や医療的なケアが必要な子供などを対象とする県内初のこどもホスピスです。
“ホスピス”と聞くと終末期のイメージがありますが、SAGAこどもホスピスは“看取り”の施設ではありません。
ここでは看護師や保育士が日中や夜間に一時預かりをするほか、家族から困りごとの相談を受けるなどニーズに応じて包括的に支援しています。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「医療機関だけではサポートの限界があるなと思ったので、できたら病院の外側からこういうお子さんやご家族を支えるということをしていきたいなと思ったのが、いまこうやっていろいろな活動をしている原点になっている」
代表を務めるのはNICUや小児科で看護師をしていた荒牧順子さん47歳。
苦労して命をつなぎようやく退院できた子供やその家族が、「医療的ケアができる急な預け先が見つからない」、「悩みを相談できる場所がない」など、退院してからも厳しい状況に置かれている現実を知ったことがきっかけでこの活動を始めたといいます。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「ご家族一生懸命ケア頑張っている。休んでほしいし、自分の時間も作ってほしいし、お仕事したいって思われているけど職場復帰なかなか難しいという現状をどうにかしたいなって思って、じゃあもう自分がやるしかないと」
9月14日の開所日に利用の申し込みがあったのは2組。
【利用者】
「失礼します」
【看護師】
「おはようございます、弘武くんおはよう」
5歳の前川弘武くんは医療的ケアが必要で、一部を除いた食事や水分を胃ろうから注入する必要があります。
【看護師】
「週末、体調どうですか?」
【弘武くんの母】
「ちょっと鼻水が多くてですね。ちょっと吸引多めにしてもらえれば大丈夫かなと思います」
【看護師】
「わかりました」
必ず1人は看護師がスタッフとして入るため、保護者から引き継ぎを受け医療的なケアをすることが可能で、本人の体調や反応をみながら丁寧に対応しています。
【SAGAこどもホスピス看護師 山口香織さん】
「なかなか家の浴槽でゆっくり入ることって難しいので、こういうところでお湯浸かれるぶん浸かって、という感じでお風呂に入る支援している」
この日は入浴の依頼もあり、寝たまま入ることのできる専用の浴槽で声を掛けながら頭や体を洗っていました。
【弘武くんの母】
「病院の預かりは途中遊んでくださいとか、なかなか保育的なところはお願いしづらい。環境の違いが利用しやすかった」
【【弘武くんの父】
「病院でのサポートと比べると、子供の気持ちの面でケアしてもらっているなというのはある」
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「大きくなったね~」
【看護師】
「体重もだいぶ」
【父】
「8キロ~」
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「ママもお久しぶりです」
一方、もう一組の利用者は生まれつき難病を抱えている11カ月の穂乃佳ちゃんとその両親。
これまでイベントには来たことがありましたが、SAGAこどもホスピスを利用するのは初めてです。この日は通院状況や悩みを聞いたあと家族の“サポート”へ。
【理学療法士】
「寝起きとかどうですか?」
【穂乃佳ちゃんの母】
「痛いです」
少しでもリラックスできるようにと、希望すれば理学療法士による全身マッサージや足湯などのリラクゼーションを受けられます。子供をしっかりと預かるだけでなく家族の心と体のケアにも力を入れているのがSAGAこどもホスピスの特徴です。
【穂乃佳ちゃん母】
「この子をいっぱい見てもらえるということと、親もリラックスしてリラクゼーションとか受けれてよかったです」
【穂乃佳ちゃん父】
「こういうところがあれば何かあった時に利用したいなと思った」
少しずつ、でも確実に利用者の支えになっているSAGAこどもホスピス。しかし、課題もあります。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「何か利益を得ているような団体ではないので、資金面でこれからどうしたらいいかなっていうところは最初から悩みの種」
非営利の団体であるため、活動資金をいかに確保し継続的に支援をしていくかは大きな壁。また、設立して間もないため、SAGAこどもホスピスの存在自体が十分に知られていないという現状もあります。
荒牧さんは今後、まずは活動を知ってもらい協力してくれる仲間を増やしていくことで、開所する頻度を増やしたりサポートの幅を広げたりしてより多くの子どもや家族を受け止められる体制を整えていきたいとしています。
【SAGAこどもホスピス 荒牧順子代表】
「一緒に参加してくださる地域の方や企業さんそういった方たちをいっぱい巻き込みながら、佐賀にはこういうこどもホスピスがあるよね、安心だよね、佐賀っていいよねって思ってもらえるような、そういう活動をしていきたいなと思っています」
佐賀のほかにこどもホスピスがあるのは九州では福岡県のみで、先進的な取り組みと言えます。
また、SAGAこどもホスピスは佐賀バルーナーズと連携して試合観戦に無料招待するイベントなども開催していて、家族で楽しむ時間を提供しているということです。
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