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佐賀に新たな大学新設 少子化、人口減が進む中どういう戦略?なぜ武雄に?【佐賀県】
2023/02/27 (月) 18:40
【キャスター】
佐賀女子短大を運営する旭学園が2月15日、武雄市に男女共学の4年制大学を新設する計画を発表しました。佐賀県内では同時に、長年の懸案だった県立大学構想も動き出しています少子化、人口減と並んで、18歳人口も減り続ける中、どういう戦略なのでしょうか。
今回の「ニュースここ掘れ」は、この新たな大学新設の動きについて、解説主幹の宮原さんと考えます。
【宮原解説主幹】
日本の18歳人口の推移グラフです。30年前の1992年に団塊ジュニア世代の205万人をピークに減り続けていて、今年は既にその半分。10年後には100万を切るという想定ですこうした時代背景のなかで、佐賀女子短大の今村正治学長に、その戦略を聞きました。
【宮原解説主幹】
新しい4年制大学構想が出ました。戦略をまずお聞かせください。
【佐賀女子短大・今村学長】
まずは佐賀という地で、高等教育にもっと光を当てるべきだと思っていた。もちろんわれわれの学校が永続的に発展するための一手ではあるが、当然それは地元にニーズがないと成立しない県立大学と(発表のタイミングが)合ってしまったが、一緒に力を合わせて佐賀の高等教育を盛り上げていく。一つは若者の流出を食い止めるということと、大学をあきらめていた若者たちに覚せいを促す。さらには魅力的なコンテンツで県外から、海外から呼び込むという戦略を考えています。
私たちのような所帯の小さい大学ですので、いままでやったことのないことをいきなり始めるというのは難しい。そこで4年制大学を構想したときに、われわれの強みを探したら、それは韓国語文化コース。ここには北海道から沖縄まで広範に学生が集まっているし、交換留学を始めとして日韓の学生が生き生きしている。これは短期大学では日本では珍しいこの個性を4大化して伸ばしていきたい。ただ、佐賀県や九州の将来を考えても韓国のみならず広くアジアをみた人材育成を考えている。
【宮原解説主幹】
ここは短大を出て学校の先生になれるという強みがある。これを失うことにはなりませんか?
【佐賀女子短大・今村学長】
その機会も含めて考えたい。(4年制大学の)発表のときには短大併設の4年制、男女共学をうたっている。短期大学というのは地方においてはまだまだ役割があると思う。2年で学べるということと、今は福祉分野も教育分野も地域の人材として地域社会を支えているので、短期大学の役割も大事にしていきたい。
【キャスター】
これから若者人口が減る中で、「守りより攻め」の大学戦略ということでしょうか。
【宮原解説主幹】
県立大と佐賀女子短大。いずれもチャレンジングでしょうね。ただ、今村学長は2000年に大分県別府市に開学した、立命館アジア太平洋大学の設立にも携わっています。そうしたノウハウを生かして、広く九州や国内だけでなく、アジアをターゲットにした頼もしい大学戦略と言えそうです。
【キャスター】
しかし、なぜ佐賀市ではなく立地場所を武雄としたのでしょうか?
【宮原解説主幹】
理由の一つに武雄市側の熱意があったと今村学長は言っています。
【宮原解説主幹】
立地面では武雄を選ばれました。武雄からも要請があったようですね。
【佐賀女子短大・今村学長】
武雄の小松市長の教育文化に賭ける情熱が、初めて会ったときから伝わってきた。だれとパートナーシップを組むかというのは重要な問題。いいパートナーに巡り会えたなと思っている。
【宮原解説主幹】
とはいえ現在は県都の20万都市のいいところにある。将来的には武雄に行ってしまうのではとの懸念もある。
【佐賀女子短大・今村学長】
まず福祉のコースについては佐賀のキャンパスで展開するということは決めている。武雄は100名からスタートするが、われわれはもっと大学院の設置とか新しい展開を考えている。
【宮原解説主幹】
佐賀県は県も県立大学を構想していて、佐賀は大学バブル。18歳人口減るなかで戦略的には大丈夫ですか?
【佐賀女子短大・今村学長】
これまで大学は大不況ではなかったか。全国でもまれにみる高等教育機関の少なさ。もちろん人口減少とかの課題はあるが、佐賀県の高等教育への進学率が全国的にも低いレベルにある。ということは逆に伸びしろはある18歳で(進学を)あきらめていた若者たちに目覚めてほしい。それによって今の進学率40%が塊ではなくて、大学が次々に建つことによって(進学希望者を)掘り起こしていく。大学進学率も向上していく。それくらいのことを引き起こさないといけないと思う。
【宮原解説主幹】
日本はいま「大学全入時代」に入りつつあります。つまり、大学進学志望者の数が、国内すべての大学の定員数より少ないということです。県や佐賀女子短大としては県外からも学生を呼び込む作戦ですが、学ぶ学生側からすれば、何が学べるか。魅力的な大学コンテンツは何か。資格取得、就職はどうかで決まります。国立、私立を問わず、これからの大学は、少ない学生を取り合う「戦国時代」だけに、佐大、西九州、県立、そして佐賀女子短大がつくる4つの4年制大学による戦略的な連携プレーも必要になってくるような気がします。
佐賀女子短大を運営する旭学園が2月15日、武雄市に男女共学の4年制大学を新設する計画を発表しました。佐賀県内では同時に、長年の懸案だった県立大学構想も動き出しています少子化、人口減と並んで、18歳人口も減り続ける中、どういう戦略なのでしょうか。
今回の「ニュースここ掘れ」は、この新たな大学新設の動きについて、解説主幹の宮原さんと考えます。
【宮原解説主幹】
日本の18歳人口の推移グラフです。30年前の1992年に団塊ジュニア世代の205万人をピークに減り続けていて、今年は既にその半分。10年後には100万を切るという想定ですこうした時代背景のなかで、佐賀女子短大の今村正治学長に、その戦略を聞きました。
【宮原解説主幹】
新しい4年制大学構想が出ました。戦略をまずお聞かせください。
【佐賀女子短大・今村学長】
まずは佐賀という地で、高等教育にもっと光を当てるべきだと思っていた。もちろんわれわれの学校が永続的に発展するための一手ではあるが、当然それは地元にニーズがないと成立しない県立大学と(発表のタイミングが)合ってしまったが、一緒に力を合わせて佐賀の高等教育を盛り上げていく。一つは若者の流出を食い止めるということと、大学をあきらめていた若者たちに覚せいを促す。さらには魅力的なコンテンツで県外から、海外から呼び込むという戦略を考えています。
私たちのような所帯の小さい大学ですので、いままでやったことのないことをいきなり始めるというのは難しい。そこで4年制大学を構想したときに、われわれの強みを探したら、それは韓国語文化コース。ここには北海道から沖縄まで広範に学生が集まっているし、交換留学を始めとして日韓の学生が生き生きしている。これは短期大学では日本では珍しいこの個性を4大化して伸ばしていきたい。ただ、佐賀県や九州の将来を考えても韓国のみならず広くアジアをみた人材育成を考えている。
【宮原解説主幹】
ここは短大を出て学校の先生になれるという強みがある。これを失うことにはなりませんか?
【佐賀女子短大・今村学長】
その機会も含めて考えたい。(4年制大学の)発表のときには短大併設の4年制、男女共学をうたっている。短期大学というのは地方においてはまだまだ役割があると思う。2年で学べるということと、今は福祉分野も教育分野も地域の人材として地域社会を支えているので、短期大学の役割も大事にしていきたい。
【キャスター】
これから若者人口が減る中で、「守りより攻め」の大学戦略ということでしょうか。
【宮原解説主幹】
県立大と佐賀女子短大。いずれもチャレンジングでしょうね。ただ、今村学長は2000年に大分県別府市に開学した、立命館アジア太平洋大学の設立にも携わっています。そうしたノウハウを生かして、広く九州や国内だけでなく、アジアをターゲットにした頼もしい大学戦略と言えそうです。
【キャスター】
しかし、なぜ佐賀市ではなく立地場所を武雄としたのでしょうか?
【宮原解説主幹】
理由の一つに武雄市側の熱意があったと今村学長は言っています。
【宮原解説主幹】
立地面では武雄を選ばれました。武雄からも要請があったようですね。
【佐賀女子短大・今村学長】
武雄の小松市長の教育文化に賭ける情熱が、初めて会ったときから伝わってきた。だれとパートナーシップを組むかというのは重要な問題。いいパートナーに巡り会えたなと思っている。
【宮原解説主幹】
とはいえ現在は県都の20万都市のいいところにある。将来的には武雄に行ってしまうのではとの懸念もある。
【佐賀女子短大・今村学長】
まず福祉のコースについては佐賀のキャンパスで展開するということは決めている。武雄は100名からスタートするが、われわれはもっと大学院の設置とか新しい展開を考えている。
【宮原解説主幹】
佐賀県は県も県立大学を構想していて、佐賀は大学バブル。18歳人口減るなかで戦略的には大丈夫ですか?
【佐賀女子短大・今村学長】
これまで大学は大不況ではなかったか。全国でもまれにみる高等教育機関の少なさ。もちろん人口減少とかの課題はあるが、佐賀県の高等教育への進学率が全国的にも低いレベルにある。ということは逆に伸びしろはある18歳で(進学を)あきらめていた若者たちに目覚めてほしい。それによって今の進学率40%が塊ではなくて、大学が次々に建つことによって(進学希望者を)掘り起こしていく。大学進学率も向上していく。それくらいのことを引き起こさないといけないと思う。
【宮原解説主幹】
日本はいま「大学全入時代」に入りつつあります。つまり、大学進学志望者の数が、国内すべての大学の定員数より少ないということです。県や佐賀女子短大としては県外からも学生を呼び込む作戦ですが、学ぶ学生側からすれば、何が学べるか。魅力的な大学コンテンツは何か。資格取得、就職はどうかで決まります。国立、私立を問わず、これからの大学は、少ない学生を取り合う「戦国時代」だけに、佐大、西九州、県立、そして佐賀女子短大がつくる4つの4年制大学による戦略的な連携プレーも必要になってくるような気がします。
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